高粘度流体の移送には、容積変化型のポンプが適していますが、容積変化型ポンプにも色々と適材適所があります。
容積型ポンプには大きく分けて往復ポンプと回転ポンプがあります
往復ポンプの種類
往復ポンプとは、ピストンまたはプランジャーの往復動によりポンプ作用させ、容積変化させるタイプです。
往復動ポンプも以下の3つに分類されます。
・ピストンポンプ
・プランジャーポンプ
・ダイヤフラムポンプ
ピストンポンプはイメージとしては注射器だと思ってください。
容器(シリンダー)内をピストンさせ、流体を移送させます。
プランジャーポンプはプランジャーを往復させて吸込・吐出を行います。ピストンポンプとの違いは、シールラインの位置です。
プランジャーポンプの場合はポンプ本体側シールラインが固定されており、往復運動をするプランジャーについていないのが特長です。高圧移送に適しているポンプです。
ダイヤフラムポンプは、ダイヤフラム(膜)と弁で構成されるポンプです。
ダイヤフラムを上下または左右に運動させて容積を変化させ吸込・吐出を行います。
一番の特長はメカニカルシールなどの摺動部が無く、シールレスであることで、腐食性流体にも使用することが出来ます。
回転ポンプの種類
ローターや歯車の回転運動によりポンプ作用を行うポンプです。
これもさらに3つの種類があります。
・ギヤポンプ
・ベーンポンプ
・ねじポンプ
ギヤポンプとは、様々な形状の歯車をかみ合わせて歯車が開くときに吸入、閉じるときに吐出を行うポンプです。
オイルなどの高粘度液体の移送によく選定されます。
ベーンポンプはポンプケーシングの中心と羽根車の中心が少しずれているで、遠心力により可動するベーン(翼)が飛び出るような構造をしています。
羽根車式と似ていますが容積変化にてポンプ作用させるタイプです。
ねじポンプとはケーシング(筒)の中でねじ状のローターを回転させて、液体を軸方向に移送させるポンプです。
ローター(ねじ)の数によって1軸ねじポンプ、2軸ねじポンプ、などがあります。
筒の中に入っているローターとステーターで作られた空間容積を連続的に変化させて流体移送します。